完成例・手順・比較から読む12秒の動画を、3つのショットで設計する実践ガイドを開くこの分野のゴール
複数の生成カットを編集し、意図が伝わる30秒程度の短編を完成させる。
動画生成は、文章や画像を手がかりに、時間とともに変わる映像をつくる技術です。画像生成との大きな違いは「次の瞬間も同じ世界であり続ける」必要があること。人の形、物の位置、光、動きがつながっているかを見ます。
最初から長い映画を一度で生成する必要はありません。「風で紙がめくれる」「電車が画面を横切る」など、短い一つの動きを完成させる方が、改善すべき点を見つけやすくなります。短いカットを編集でつなぐと、狙った順番で物語を伝えられます。
このページは素材を生成する技術を中心に扱います。カットを並べ、字幕や音量を整える工程は動画編集のページにつながります。生成と編集を行き来しながら、自分が監督として何を選んだかが分かる作品にしていきましょう。
AIと、こんなことができる。
01撮影できない景色を試す
架空の街、遠い星、物語の舞台などを短い映像で検討できます。完成品だけでなく企画を共有する試作にも使えます。
例えば:自作ゲームの世界を紹介する、空中都市の数秒のカット。
02静止画に動きを与える
自作イラストや生成画像を開始画像として、動きやカメラを指定します。元画像があると、画面の出発点を共有できます。
例えば:風で髪とマントが揺れる、キャラクター紹介のループ素材。
03音も含めた場面を設計する
対応モデルでは効果音や声を含む生成もできます。映像と音が一致するか、発音や内容が正しいかは別に確認します。
例えば:雨の駅で傘が開く場面。雨音と足音を設計し、台詞は編集で差し替える。
ROADMAPLEARN → TRY → MAKE
5つのステップで、
「できる」を増やそう。
気になる段階から自由にどうぞ。前の段階を終える必要はありません。
01入門02入門03実践04実践05応用
01入門 · 目安 30〜60分
一つの動きを観察する
+
何が、どう動くかを短く説明する。
学ぶこと
- 主役の動きとカメラの動きは分けて考える。
- 画面が近いと細部、遠いと場所や関係が伝わる。
- 秒数や縦横比は利用するモデルの設定に合わせる。
やってみよう
- 自分で撮った短い動画の動きを1文にする。
- 主役、場所、動き、カメラ、光を順に書く。
- 動き一つの短いクリップを生成し、最初と最後を比べる。
結果を確かめる観点- 主役と動きがすぐに分かる。
- 途中で物の形や数が不自然に変わっていない。
この段階の実例を読む 02入門 · 目安 1〜2時間
画像を起点に映像をつくる
+
開始画面を保ちながら動きを加える。
学ぶこと
- 画像から動画をつくる機能では、参照画像の構図が出発点になる。
- 大きな変化を詰め込むほど、意図とずれた結果を見つけにくい。
- 必要な動きだけを指定し、維持したい特徴を記録する。
やってみよう
- 自作画像を選び、動かす部分を一つ決める。
- 固定カメラとゆっくり近づくカメラを比較する。
- 顔、輪郭、背景の一貫性を確認して採用する。
結果を確かめる観点- 参照画像の重要な特徴が残っている。
- カメラの動きが演出の目的に合っている。
この段階の実例を読む 03実践 · 目安 半日
3カットの絵コンテを描く
+
カットの順番で状況と変化を伝える。
学ぶこと
- 絵コンテは上手な絵より、画面と動きのメモが重要。
- 導入、変化、結果を分けると短い話をつくりやすい。
- 同じ人物や場所は参照と設定表でそろえる。
やってみよう
- 「机の種が芽を出す」など小さな物語を選ぶ。
- 遠景・中景・接写の3カットを紙に描く。
- 色、光、主役をそろえて各カットを別々に生成する。
結果を確かめる観点- 順番を変えると意味が変わる構成になっている。
- カット間で主役や世界観が大きく変わっていない。
この段階の実例を読む 04実践 · 目安 1日
編集で一つの作品にする
+
必要な部分だけをつなぎ、音とタイトルを整える。
学ぶこと
- 生成された全秒数を使う必要はない。
- 音は場面のつながりや気分を伝える。
- タイトルや字幕は編集で正確に管理できる。
やってみよう
- 各カットから破綻の少ない必要な部分を選ぶ。
- 編集ソフトで並べ、切り替えのタイミングを調整する。
- 音量と字幕を確認し、短編として書き出す。
結果を確かめる観点- 初めて見る人が何が起きたか説明できる。
- 音割れ、誤字、不自然な黒画面がない。
この段階の実例を読む 05応用 · 目安 2〜3日
演出を比べ、作品を磨く
+
伝えたい感情に合わせて撮り方と編集を選ぶ。
学ぶこと
- 同じ素材でも、順番・尺・音で印象は変わる。
- 一貫性の評価は最初と最後だけでなく途中も見る。
- 生成コストを抑えるには失敗原因を分類する。
やってみよう
- 同じ絵コンテを、静かな版と勢いのある版で制作する。
- 観客に伝わった印象を聞き、意図との差を整理する。
- 再生成、カット短縮、編集修正のどれで直すか選ぶ。
結果を確かめる観点- 演出の選択を目的と結びつけて説明できる。
- モデル名、素材、採用したカットを追跡できる。
この段階の実例を読む 練習時間は編集上の目安です。
TRY ITYOUR FIRST SMALL WIN
20〜30分から「本の中から広がる街」をワンカットにする
- イラストの実践で作った本と街の画像を用意する。
- 画像から動画を作成できる機能に画像を入れる。
- カメラの動きを一つだけ指定する。
- 全体を再生し、途中の形の変化やちらつきを確認する。
- よい部分を数秒切り出し、必要なら環境音を別に加える。
開いた本から広がる小さな街。カメラはゆっくり前へ近づく。窓の明かりが穏やかに揺れ、薄い雲が流れる。建物と本の形、色、位置関係は保つ。落ち着いた一つの連続カット。新しい人物や文字は加えない。
場面が理解でき、主役の形が大きく崩れず、狙った動きが一つ伝われば成功。
次は、何をつくる?
入門1時間
同じ場面、違うカメラ
固定、ゆっくり接近、横移動を比較し、どれが一番伝わるか説明する。
完成形:3本の短いクリップ
実践半日
15秒の部活動紹介
自分で撮った活動映像に、生成した導入カットを1本組み合わせる。事実の映像と創作を区別する。
完成形:15秒動画+素材リスト
応用2日
台詞なしの小さな物語
3〜5カットで状況、変化、結末を伝える。説明文に頼らず画面と音で構成する。
完成形:30秒短編+絵コンテ
THEN → NOWUNDERSTAND THE CONTEXT
この分野は、どう変わった?
2023文章や画像から動画へ
Runway Gen-2は、文章・画像・動画を入力に新しい動画をつくる仕組みを発表。短い生成映像を制作に使う流れが広がりました。
出典を読む なぜ変わった? 仕組みと、今へのつながり
この節目は2023年のGen-2紹介。課題の背景として挙げたVideo Diffusion Modelsの初公開は2022年4月7日です。
何が難しかった?
動画では、1枚ずつの絵が美しいだけでは足りません。同じ人物や物体が前後のフレームで保たれ、動きがつながる「時間方向の一貫性」が課題です。2022年のVideo Diffusion Modelsも、この問題を研究の目標に挙げています。
何が変わった?
Gen-2の公式紹介は、文章・画像・元動画を入力として映像を作る複数の方法を示しました。言葉だけでなく、構図や既存の動きを手がかりとして渡せる点が、制作上の変化です。内部方式をこの紹介だけから断定はしません。
いま使うなら · 編集の視点
編集の視点:最初は「机の上の紙飛行機を、カメラがゆっくり近づいて映す」のように、主役1つ・動き1つで比べます。開始・途中・終了の静止画を見比べると、形の変化と意図した動きを分けて評価できます。
できることと、限界
画像を入力したことだけで、全フレームの人物や細部が一致するとは保証されません。また、2022年の研究論文とGen-2は別の資料です。先行研究の仕組みを、そのまま特定製品の採用技術として書かないようにします。
根拠となる一次資料 · 内容確認 2026-10-22研究・発表の説明と、学びへの応用案を区別しています。原論文と現在の製品が、同一の実装とは限りません。
2025映像・音声・制作環境がつながる
GoogleはVeo 3とつながる映像制作ツールFlowを発表。単発生成から、素材を扱い場面を組み立てる制作へ進みました。
出典を読む 2026画像と動画を行き来して制作
Flowの更新では、画像をつくり、そのまま動画の素材として使う流れを強化。制作途中の修正を含めた使い方が重視されています。
出典を読む 2026操作に反応する映像の研究
RunwayはGWM Worlds 2を研究プレビューとして公開。完成済みの動画に加え、入力に応じて変化する映像・音声を探究しています。
出典を読む AI全体のあゆみを見る
GO DEEPERMAKE IT YOUR OWN
もう一歩、深く。
01ショットごとの制作表を持つ
カット番号、目的、登場物、参照、動き、音、採用テイクを一覧化します。映像が増えても修正対象を迷わず見つけられます。
02一貫性を設計する
衣装、天候、時間帯、カメラの高さを共通条件にします。モデルが対応する開始・終了画像や参照機能を使い、それでも残る差は編集で調整します。
03研究デモと制作ツールを分けて読む
リアルタイム生成や世界モデルには研究段階のものがあります。発表の映像だけで一般利用できると決めず、提供状況、制約、入出力条件を確認します。
つまずいたら、ここを見直そう。
一つの指示に場面を詰め込む
「走って、振り返り、空を飛び、別の街へ」は結果の制御が難しくなります。場面と動作を分けて生成し、編集でつなげましょう。
画質だけで判断する
高精細でも、足が滑る、物が現れる、手と道具が混ざることがあります。動きの途中を止めて見て、形・位置・光のつながりを点検します。
生成映像を事実の記録として使う
歴史、科学、ニュースの説明用に生成した映像は、資料映像と区別します。説明に使うときは「イメージ映像」など用途に合う表示を添えます。
出典と、次の寄り道。
機能や歴史は一次情報を参照しています。練習課題と学習順序はAI ATLASの編集提案です。
- Gen-2: Generate novel videos with text, images or video clips Runway Research · 2023年の生成動画研究。歴史資料として参照し、現行推奨モデルとは区別する。 · 確認 2026-10-22
- Meet Flow: AI-powered filmmaking with Veo 3 Google · 2025年5月20日のFlow発表。映像と音声を扱う制作環境の例。 · 確認 2026-10-22
- New ways to create and refine content in Flow Google · 画像制作から動画制作への接続、素材の管理と編集の更新。 · 確認 2026-10-22
- Runway — Creative and Research Runway · 動画・画像・音声の生成編集と公式Academyへの入口。 · 確認 2026-10-22
- Introducing GWM Worlds 2 Runway Research · 2026年9月3日の研究プレビュー。リアルタイムに反応する映像・音声生成。一般提供を意味しない。 · 確認 2026-10-22
- What’s new in Adobe Firefly Adobe Help Center · 生成・画像編集・動画・音声の公式機能案内。ベータ機能は提供形態を区別する。 · 確認 2026-10-22