SESSION 05LEVEL 1

音声チャレンジ

この回でやったことスピーチプロンプトで声を作り、場面が変わっても同じキャラクターに聞こえるように調整した。

このページのねらい声の演出を、言葉でコントロールする力をつける。音声エージェントのしくみと、声の技術の社会的な問題を知る。

このページを開く前にスピーチプロンプトが保存してあり、2つの場面の録音と「キャラクターを当てよう」が終わっている。

しくみ

音声エージェントは「待ち時間」との勝負

音声エージェントの作り方は、大きく2つあります。1つは、声を文字にして、AIが返事を考え、それを声に戻すリレー方式。もう1つは、声のまま理解して声で返すリアルタイム型です。

どちらの方式でも、待ち時間が大事です。文字のチャットなら気にならない数秒が、会話では気まずい「間」になります。相手が話し終わったか、とちゅうで割りこまれたらどうするか、も音声ならではの難しさです。

声を文字にしてから返事を声にするリレー方式と、声を理解して声で返すリアルタイム型の比較。
2つの方式の流れを比べた模式図です。どちらも待ち時間や割り込みへの対応が大切です。速度の実測比較ではありません。
図の流れを文字で読む
  1. 声を聞き取って、文字にする(音声認識)
  2. AIが返事を考える
  3. 返事の文字を、声にする(音声合成)
  4. スピーカーから話す

チャレンジカード

気になるものを1枚選んで試しましょう。上から順にやる必要はありません。

5-1

「間」と抑揚を文章で書く

★ 少し深める目安 15分

ねらいスピーチプロンプトに話し方の例文を入れると、間や抑揚を狙って変えられることを知る。

やること

  1. スピーチプロンプトのスタイルの部分に、話し方の例文を2〜3個入れる。
  2. 「……」や「、」の位置、強調したい言葉を変えて聞き比べる。
例文
例:「ふふ……今夜は、霧が濃いね」
例:「……いいかい、よく聞いて。**一度しか**言わないよ」

できたかチェック例文を入れる前と後で、間の取り方がどう変わったかを説明できる。

5-2

場面ごとの調整を「差分」で書く

★ 少し深める目安 15分

ねらいベースの声を崩さずに、場面ごとの調整を足す書き方を知る。

やること

  1. ベースのスピーチプロンプトはそのままにする。
  2. 場面ごとに変えるところ(差分)だけを書き足す。
  3. 2つの場面をもう一度録音して、聞き比べる。
書き方の例
## 場面ごとの調整
- 怖い話をするとき:スピードをかなり落とし、声を低く、ささやくように
- うれしい知らせのとき:スピードを上げ、声を明るく、語尾を上げる
※ 一人称・口ぐせ・言語は変えない

できたかチェックベースを書き換えずに、2つの場面の声を作り分けられる。

ヒントこの「差分で書く」考え方は、Session 7 の分かれ道づくりにも使えます。

5-3

声だけ変える比較実験

★ 少し深める目安 10分

ねらい「プロンプトで決まる部分」と「声の種類で決まる部分」を切り分ける。

やること

  1. スピーチプロンプトはそのままで、声の種類を3つ試す。
  2. 下の表に書く。
  3. 最後に使う声に戻して、保存する。
声年齢の感じ性格の感じキャラに合う?
1
2
3

できたかチェック声の種類で変わったことと、プロンプトで変わったことを分けて説明できる。

5-4

感情グラデーション

★★ しくみまで目安 20分ペアで

ねらい同じキャラ・同じセリフで、感情の強さを段階的に変えられるようにする。

やること

  1. キャラの決めゼリフを1つ決める。
  2. 「すごく落ちこんでいる → 少し落ちこんでいる → ふつう → 少しうれしい → 大喜び」の5段階で、トーンとスピードを書き換えて録音する。
  3. 順番をバラバラにしてペアに聞かせ、正しい順番に並べてもらう。

できたかチェックペアが5つを正しい順番に並べられる。

5-5

待ち時間を体感する

★★ しくみまで目安 15分

ねらい音声エージェントで「返事を短く」が大事な理由を理解する。

やること

  1. 上の「しくみ」を読む。
  2. 「1文で答えて」と「くわしく答えて」の2パターンで話しかける。
  3. 返事が始まるまでの時間と、聞いていて楽なのはどちらかを比べる。

できたかチェック音声エージェントの返事を短くした方がよい理由を、2つ言える。

ヒントワークショップのプラットフォームがどちらの方式かは、ここでは決めつけません。どちらの方式でも、待ち時間は大事です。

5-6

日本語の読みを正しくする

★ 少し深める目安 10分

ねらい漢字の名前や、作った言葉の読みまちがいを防ぐ。

やること

  1. キャラの名前・地名・技の名前を声で言わせて、読みまちがいを探す。
  2. スピーチプロンプトに読み方を書く(例:「朧月(おぼろづき)」)。
  3. 一人称や語尾が、システムメッセージと合っているかも確かめる。

できたかチェックキャラの名前と大事な言葉を、正しく読ませられる。

5-7

声は、誰のもの?

★★ しくみまで目安 10分ペアで話し合い

ねらい声の技術が社会にあたえる影響を考える。

声は、その人を表す個人情報の一つです。本人の同意がないまねは、しないようにしましょう。

考えてみよう

  • 本人そっくりの声(ボイスクローン)を作れる技術がある。どんなことに使われたら困る?
  • 家族の声をまねた電話がかかってきたら、どう見分ける?
  • 声優や歌手の声をまねたAIの歌は、アリ? ナシ? 何があればアリ?

答えは1つではありません。ペアやワークショップリーダーと話してみましょう。

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